オリーブオイルティスティングトレーニング
8月に入り毎日アッツイですね!
私は昨日までの5日間、どっぷりとオリーブオイル漬けの日々を過ごしておりました。
先週、日本オリーブオイルテイスター協会主催のテイスティングトレーニングがありました。
今回の講師はスペイン・アンダルシア州政府ご勤務のYolanda Avilés Mora先生。
Yolanda先生はスペイン政府国家認証機関のオリーブオイル鑑定士のリーダーで、農業食品分野の研究所の監査役もされていて、化学博士としての研究者でもあります。
そして実際に数多くのオリーブオイル鑑定士を育成されているまさにオリーブオイルのスペシャリスト!
そんなYolanda先生、お会いするととっても可愛らしく、謙虚でオリーブオイルに対して真摯で深い愛情をもっていらっしゃる方でした。
先生はIOC のワーキンググループのコーディネーターとしても活躍されていて、今回のトレーニングもIOCの規定に沿って行われました。
※IOC(International Olive Council/世界オリーブオイル協会)とは、スペイン・マドリードに本部をおく、オリーブオイルとテーブルオリーブの国際協定に基づく政府間機関です。
しかし、日本はまだこのIOCに加盟していません。
こんなにたくさんのオリーブオイルを輸入し、最近では自国でも作って販売していて、消費者も関心が高いのに、
オリーブオイルに対しての基本的なルールが何も整っていないオリーブオイル無法地帯・日本。
これは本当に大きな問題ですが、ようやく最近、日本植物油協会がIOCと連携して品質基準を検討しようという動きが出始めました。
『日本植物油協会 国際オリーブ協会と連携 品質基準検討へ』 食品新聞社 – 2017年8月4日
日本オリーブオイルテイスター協会ではIOCの世界基準に則ったトレーニングを行っています。
さてさて、今回のオリーブオイル漬け週間(笑)、前半の3日間はテイスター養成講座のアシスタントとして、後半2日間は上級コーストレーニングの受講者として。
オリーブオイルテイスター養成講座ではオリーブオイルがどのようにして作られるか、そして、世界ではオリーブオイルがどういった基準・規格で分けられているか、などの基礎知識と、エクストラバージンオリーブオイルと欠陥オイルの見分け方をみっちり習います。
そして上級コースでは欠陥の種類の違いはもとより、その欠陥がオリーブオイルが作られて市場に出回る間のどの部分で発生したものなのか、さらに何の品種であるか、舌と嗅覚を使い覚えていきます。
講義の中で、テイスター(鑑定士)の行う官能(感覚)分析の必要性も数式を使い、データに基づいての説明も大きく納得。自分たちの必要性とトレーニングの大切さが身に沁みてわかりました。
Yolanda先生の講義はオイルの品種の特徴なども、どのように自分の記憶と結び付けたらよいかなど、とても分かりやすく、本当に様々な気づきと、自分の未熟さを再確認した長くも楽しい5日間でした。
いやぁ、まだまだだなぁ。。。トレーニング、もっと頑張ろう!
2016春・手打ちパスタの会@Casa mia アニョロッティ・ダル・プリン!
今年は春の手打ちパスタの会が5月まで繰り上げ・・・この日はすでに初夏の陽気でした。
当日のメニューはこちら。
作る前にまずは乾杯♪ 本日、楽しむことをみんなで誓います(笑)
前菜は2種類。
この季節にふさわしい、さっぱりとしたお味をイメージいたしました。
そして、今回の手打ちパスタの会では久しぶりに詰め物パスタを作りました。
その名も“ アニョロッティ・ダル・プリン(Agnolotti dal Plin) ”。ラビオリの一種で、北イタリア・ピエモンテ州の郷土料理。
キリスト教ではクリスマスやパスクワなどの祭りごとの前夜を”cena di magro”(質素な夕食)と言い、お肉を絶ちます。そして次の祝祭日に牛や豚、鶏など丸々1頭をつぶし、たくさん食べてお祝いします。
そしてお祭りで余ったお肉を翌日に野菜などと一緒にミンチしてパスタに包んで作ったのがこのパスタの始まりとされています。
お祭りで食べ過ぎてしまった次の日には胃にやさしい料理を・・・ということで、このパスタをブロード(スープ出汁)でいただく・・・ごれがアニョロッティ・ダル・プリンの起源。
今ではゼージの香りのバターソースでいただいたり、パスタの中身をほうれん草とリコッタチーズなどにすることも多いようです。
そして名前についてる『プリン』という文字。
・・・いえいえ、このプリンのことではありません!
『Plin』とは、北イタリアのピエモンテ地方の方言で『つまむ』という意味。
このラビオリの作り方からきています。
このように、伸ばしたパスタの上にあんを絞ってその上にパスタをかぶせてあんとあんの間をつまんで作ります。
みなさん、最初は難しかったようですが、コツをつかんで楽しく作ることができました。
この日はセージとバター、もちろん仕上げにEXVオリーブオイル!
そして、もう一品。
タリアテッレを作り、シンプルなトマトソースにたっぷりのモッツァレッラチーズとパルミジャーノレッジャーノをのせて。
そろそろおなかが苦しいのですが、もうちょっと頑張ろう、本日のメイン・サルティンボッカ。
シンプルだけど、お肉、美味しい!こちらはウンブリア産の強めのオリーブオイルがよく合いました♥
ドルチェには、今年最後のイチゴを使ったトルタを。
ゆっくりとした時間の中で、食事を楽しむ。これぞイタリア!
あっという間の1日でした。
次回のオリーブオイルワークショップは6月17日(金)。
まだ残席ございます。
皆様のご参加、お待ちしております(^O^)/
2015年秋・イタリア便り・・・シチリア・ラグーサの搾油所
新しいものが大好きな日本人。この季節『ボジョレーヌーボー』が大人気ですが、
『ヌーボー』ってフランス語で、ソレをイタリア語では『ノヴェッロ/Novello』って言います。
英語だと『ニュー・New 』ですね。
コレ、ワインだけではありません!
オリーブオイルもノヴェッロの季節がやってまいりましたよ!
今、イタリアではオリーブオイルの収穫の真っ最中!
まずはシチリア島のオリーブ収穫・搾油の様子をご案内いたします。
こちらはラグーサ県のキアラモンテ グルフィにある搾油所。
実は昨年、搾っているところを見ることができなかったPantaleoのオイル。
今年は見てきましたよ!
機械を使わず、手摘みで収穫しています。
手摘みは賛否両論ありますが、実の状態を目で確認でき、何よりオリーブの実を傷めずに収穫できる手段ですね!
そして鮮度を保つため、収穫した日の夕方には搾ってしまいます。
1年ぶりのフランコとの再会! 見て見て~!この美しいオリーブの実を!!
そして収穫したオリーブの実は搾油所へ。
昔このフラントイオで活躍していた石臼が今はエントランスでオブジェのように飾られていました。
そして搾油所の中の様子。
フランコおじさんが、洗浄され、これから粉砕されるギリギリ前のところで
機械では取り切れなかったオリーブの葉や小枝、傷んだ実を一生懸命取り除いています。
これにはフランコのオリーブオイルへの愛が伝わってきました♥
洗浄・粉砕・捏ねを経て、固形物と水分に分けられ、さらに水とオイルに分けられます。
捏ねの温度も時間もすべてコンピュータで制御され、それを操るフラントイオの人の長年の勘と技術によって最高の状態に搾られていきます!
フランコおじさんは、『この場で食べるならともかく、日本に持っていくならステンレスタンクで落ち着かせてからでないとPantaleoの品質が損なわれる』と言って、ノヴェッロ用の商品は作っていません。
が、「セミナーで使いたいから」と無理を言って、その場で分けてもらいました!
なので、Pantaleoのノヴェッロを食べられるのはほんの一部の人だけ!とても貴重なオイルです!
今、セミナーに参加された方たちが続々とテイスティングされています^^
たった一人でのイタリアの旅、私が楽しく回れるのも、こうやって現地でサポートしてくれる皆さんのおかげです。
最後に三人で写真をパチリ。 いつもシチリアを案内してくれるチッチョ、今回もお世話になりました!また次もよろしくね♪
そして私のオリーブオイルを巡る旅はイタリア本土・プーリアへと移動するのでした。
つづく。
11・12月のセミナーはノヴェッロ(新油)のテイスティングです!
写真はウンブリア州スペッロという町のフラントイオにて、搾りたてのオリーブオイル!
Ciao a tutti!!!
イタリアに来てはや28日、そろそろ帰り支度を始めました。
後日いろいろアップするとして、今日はセミナーのご案内です。
この時期だけしか味わえないEXVオリーブオイルノヴェッロを味わいます!
11月20日、12月18日(共に金曜日)
午後2:00〜午後4:00
場所:郷の家
会費:2500円
イタリアより直接持ち帰える、今年取れたての美味しいオリーブオイルと
それに合わせたお料理を作り、みんなで一緒に味わいましょう!
お問い合わせ・参加お申し込み
E-Mail→mina★oliveoilcafe.com(★を@に変えてください)
電話→080-3489-3750(11月1日より)
佐藤みーなまで。
このブログのコメント欄でもOKてす。
お気軽にお問い合わせくださいませ( ´ ▽ ` )ノ
9月18日(金)郷の家オリーブオイルワークショップのご案内
基本、毎月第三金曜日に健康工房シムラさんのモデルハウス『郷の家』で、オリーブオイルセミナー&料理レッスンをさせて頂いておりますが、明日はその第三金曜日、オリーブオイルセミナーデーです。
オリーブオイルの歴史や選び方はサイトでも書いてありますが、
『どんなオイルが劣化していてどんなオイルが新鮮なの?』
これはもう、自分の体で確かめるしかありません!
まずは実際に自分の舌を使って、おいしいオイルとそうでないオイルを比べる『体験』が必要です。
そして、日々の食卓のメニューになるオリーブオイルの使い方のレパートリーを増やしていただきたい・・・
そんな思いから始めたこの講座も今月で丸2年を迎えます!
明日、まだ残席ございます。
ご連絡・お問合せ
電話番号:080-3489-3750
メール:mina★oliveoilcafe.com(★を@に変えてください)
ご参加お待ちしております^^
オリーブオイル1dayセミナー@トラットリア ア・ターヴォラ in 逗子
『本日貸切』
UPが遅くなりましたが、5月26日、逗子にあるイタリアン『トラットリア ア・ターヴォラ』でオリーブオイル1dayセミナー&お食事会というコラボイベントを行いました。
店内は黄色い壁とブラウンを基調とした落ち着いたコーディネイトで、シンプルながらも温かみを感じます(店内写真・もっと撮っておけばよかった(^_^;))。
まずはオリーブオイルの基礎知識。最初から質問が飛び出し、今日いらしたみなさんのオリーブオイルへの関心の深さがうかがわれます。
そしてテイスティング。。。みなさん、オリーブオイルのテイスティングは初めて!熱心にメモを取っていらっしゃいます。
今回使ったオイルは右の写真。
初体験で、今まで味わったことのない「本当のオリーブオイル」にみなさん驚いていらっしゃいました!
お待ちかねのお料理へのマリアージュです。
山崎シェフの作るお料理は、素材を最大限に生かしながら、味わいが深くとてもおいしい!日本の素材を使いながらも、イタリアを思い出させてくれる味付けに感動!です!
普段は完成されて出されるお料理も、今回はその一歩手前、最後のオイルのひとふりを計算して作って頂きました。
==Antipasto==
上:ひよこ豆の冷製スープ
5時間かけて煮込んだというスープはとても深みがあって、感動的!
お豆系のものにはデリケートなお味のオイル(今回は1番左のオイル)
をかけると、お豆の旨みをさらに引き出してくれます。
中央:2色ズッキーニ
右:ヒラマサのカルパッチョ
なかなか都会のスーパーでは見ないお魚。
ヒラマサは白身魚と赤身魚の中間くらいで、Pantaleoがよく合いました!
下:ニンジンと鶏肉のマリネ
お野菜はすべて鎌倉野菜で、味が濃く、強めのオイルで美味しくいただきます。
==In Salata==
ルッコラとマッシュルーム、ペコリーノチーズのサラダ
オリーブオイル初心者はデリケートなオイルと合わせて。
中級者以上の方はintenso(強い)オイルをお試しください。
ルッコラの苦味、ペコリーノの塩気とトンダイブレア種のオリーブオイルは癖になる味。
==Primo Piatto==
アカモクとしらすのスパゲッティ
アカモクとは逗子でとれるひじきのような海藻のこと。
粘り気があって磯の香りがしっかり感じることができます。
ここにオリーブオイルをかけていただくと、
味わいに深みとコクが追加され、とても美味しい!
海のお料理には比較的辛味が少ないオイルを使いますが、
こちらのお料理には強すぎないけれど香りのしっかりとした
シチリアのオイルがとても合いました。
==Secondo Piatto==
メジナのオーブン焼き、セミドライトマト添え
焼いたお魚にはPantaleoをかけて。
自家製セミドライトマトは旨みがぎゅっと濃縮され、
お魚とオリーブオイルと食べるととてもバランスが良かった♪
また、付け合せのごぼうも鎌倉野菜だけあって、香りが高い!
==Dolce==
自家製ヨーグルトのソルベ、ブラッドオレンジのジュレ添え
オレンジとオリーブオイルの相性も抜群で、オイルなのにかえってさっぱりといただけ、さらに味に深みが増して高級ジェラートに。。。(そのままでも十分高級なお味ですが(^_^;))
みんな大満足!の3時間。楽しいひと時はあっという間でした!
ア・ターヴォラのファンのみなさま、ありがとうございました!
そして今回、私の横浜のお友だちも駆けつけてくれて・・・
最後に山崎シェフ・奥様と一緒に記念撮影。
友人もア・ターヴォラとPantaleoのファンに^^ もちろん、私も。
またきっと近いうちに訪れますよ~!よろしくね、ヤマちゃん^^
逗子のトラットリアで1dayセミナーのご案内
逗子駅よりすぐ近くのトラットリア ア・ターヴォラさんとのコラボイベントです。
チラシはこちら。
こちらのオーナーシェフはなんと私の高校時代のクラスメイト^^
山崎シェフは「サバティーニ青山」を経て、3年半イタリアで修行し、2008年8月、「トラットリア ア・ターヴォラ」を逗子にオープン。
新鮮な鎌倉野菜や葉山野菜、逗子・長井産の魚介を使った本格イタリアンが楽しめます。
トラットリア ア・ターヴォラ:webサイト http://a-tavola.jp/
お問合せ・お申込み・・・トラットリア ア・ターヴォラ 046-871-0150 までお気軽にどうぞ!
お近くの方、このあたりのイタリアンを開拓中の方はぜひぜひ~!
美味しいオリーブオイルと本格イタリアンのマリアージュを一緒に楽しみましょう!
『オリーブオイルワークショップ@大阪トラットリア・ニコ』、無事終了!
先日2月17日、大阪天満(南森町)イタリア・シチリア料理専門店、トラットリア・ニコにて、オリーブオイルワークショップとシチリア料理のマリアージュのコラボイベントを開催いたしました。
トラットリア・ニコは地下鉄南森町駅のすぐ目の前。
水色と黄色の外装はとてもカラフルで可愛らしいく、パッと目に留まります。
おかげさまで予約開始数日後には満席状態、定員より2席増やしての大入り状態!
まずはオリーブオイルの基礎知識や種類・選び方などをファイルを使ってご案内。
皆さんメモを取られたりうなずかれたりと、とても熱心に聞いていらっしゃいました。
そして、オリーブオイルの基礎知識を学んだあとはテイスティングタイム!
今日はシチリア料理ということだったので、シチリア産のオリーブオイルを中心に、4種類の違うEXVオリーブオイルを味比べ。
オリーブオイルをテイスティングすることに驚かれた方もいらっしゃいましたが、オイルひとつひとつの味わいが違うことに再び驚かれ、予想以上に盛り上がりました!
そして一通りティスティングが終わったら、みなさんお待ちかねのトラットリア・ニコのディナータイム!
お料理とEXVオリーブオイルの食べ合わせです。どのオイルが合うかしら?
『!かけるオイルによって、お料理の味が変わる!面白い!』
『お料理にかけるとまた全然違う!』
そうなんです。仕上げのオリーブオイルは魔法のひとふり!
でも、オイルを間違えると、せっかくの美味しいお料理が台無し・・・なんてことも!
料理最後の味の決め手となる、とても重要な役割を担っているのです。
写真左:前菜盛り合わせ(イワシマリネ、寒ブリカルパッチョ、温野菜、ブルスケッタ)
右:フリットミスト(ひよこ豆のフリットとアランチーニ)
写真左:プリモピアット1(イワシのブガティーニ) 右:プリモピアット2(豚肉とジャガイモのマンマ風パスタ)
海の幸を使った美味しいシチリア料理には、やはりシチリア産のEXVオリーブオイルが合いますね!
そしてデザートのカンノーリにも!
クリームやフルーツとの相性も◎!シチリア品種『トンダイブレア』のオリーブオイルはデザートにも良く合います!
あっという間に時間は過ぎて・・・まだまだお伝えしたいことがたくさん!
来ていただいたお客様、スタッフの皆さま、本当に楽しい時間をありがとうございました!
よし!大阪、また来るぞ^^